POPOLOGです。昨年は、電子書籍元年にふさわしい年となりました。iPhone以来の生活に変化をあたえるくらいの衝撃でした。一方で、先日あるニュースを知り、電子書籍は「自分の本ではない」ということを再認識させられました。
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ローソンの電子書籍サービスの終了
一部抜粋しました。
サービス終了後は、購入済書誌含め、一切のエルパカBOOKSの「電子書籍サービス」をご利用いただけません。(書誌新規購入・再ダウンロード・購入済書誌閲覧含む)
「エルパカBOOKS」の電子書籍サービスが、2月24日で終了します。終了後は、再ダウンロードどころか、閲覧もできなくなります。
電子書籍はあくまでも「本を読む権利」を買っているだけなんですよね。あまりの便利さに忘れかけてました。
幸いにも購入者の方には購入金額相当分のPontaポイントで返金されるそうです。さすがローソン様々です。
怖いのはサービスの終了だけではない
電子書籍にとって脅威なのはサービス終了だけではありません。思いがけないところで規約に反して、アカウント停止処分となった場合も「本を読む権利」を失ってしまうのです。
普通は規約違反なんてしないだろ!!
って声が聞こえてきそうですが、実際にあった話なのです。
→あなたが買った“本”は、勝手に消されてしまうかもしれない:日経ビジネス
この話で一番怖いと感じたのは、規約に反したかどうかの判断なんて、サービスを提供している会社次第で何とでもなるところです。
DRMって知ってますか?
正式名称はDigital Rights Management・・・何のこっちゃよく分からないですよね。簡単にいうと「著作権を保護する機能」です。不正コピー防止のためにあります。
この機能がなくなると、どうなるか?
不測の事態に備えて、自分でバックアップできるようになります。
サービスが終了しても、アカウントが停止されても、リーダー端末があれば読むことができます。もっと言ってしまうとファイル形式が一緒ならば、リーダー端末も選ぶ必要がなくなります。
DRMフリーで解決する?
利用者側にとってはメリットが満載ですが、著者側にとっては海賊版というデメリットがつきまとうはずです。僕が売れっ子作家だったら、紙の本しか出版しません。
昨今、音楽ダウンロードの販売がDRMフリーになってきています。それは音楽がCDで販売されており、一般人にも簡単にデジタルコピーが可能だからではないでしょうか。
紙の本の場合、スキャナーを使って電子化する「自炊」という行為が数年前から話題にはなっていますが、一般人に普及するとは思えません。そのことから、著者側がDRMフリーで販売するメリットはないように思えます。
DRMの共通化を希望!
そこでちょっと考えたのが、DRMフリーにするのではなく「電子書籍の販売元(Amazon、楽天、紀伊國屋など)のDRMを共通化する」ことです。
DRMフリーではないので海賊版の心配もなく、電子書籍を購入した販売元が終了したとしても、別の販売元のリーダー端末を使えば読めるので権利が消失する可能性は、グッと低くなるはずです。いわば、紙の本の販売に近づけるイメージです。
思いつきで無茶な希望をしましたが、一番の希望は電子書籍を安心して持てる時代が、一日でも早く来ることです。
ほんじゃまた!