「タスクを整理することでストレスを解放し、今やるべき仕事にいかに集中するか」の手法、GTD(Getting Things Done)について紹介した本です。これまで、ToDoリストなどを利用したタスク管理などを行ったことがありますが長続きしませんでした。その原因が本書には書かれていました。「あーそうだったんだ」と妙に納得しました。
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本書は GTDの教科書のような作りになっており「そんな細かいところまで説明の必要があるのか?」と思うくらいです。(そのせいか、少し読みづらい印象を受けました。)しかし、この本をもとにGTDを実践していると「その細かさ」が有難く感じます。これからGTDを始めたいと考えている方には必須の本となるでしょう。
GTD超訳
超訳すると以下のとおりです。
- やるべきことをすべて書き出す(収集)
- 書きだした内容を見極める(処理)
- 行動が必要なものは「具体的な行動」にする(整理)
- 「具体的な行動」を実行する(実行)
- 「具体的な行動」をメンテナンスする(レビュー)
明鏡止水が基本
「やるべきこと」が頭の中に居座っていると、心が澄み切った状態を作り出すことはできない。
「気になること」があると「今やるべき仕事」に集中することができません。「気になること」を頭にあるということは、ストレスとして認識されます。そのストレスから解放されたときに、すなわち、明鏡止水の心境こそが効率よく仕事ができる状態になります。
間違ったToDoリスト
私がこれまでみてきたToDoリストの多くは、やるべきことを単に羅列しただけで、実際に必要な作業を書いたものにはなっていない。
この指摘は耳が痛かったです。私がこれまで作成していたToDoリストは、単なる「やるべきことの羅列」であり、実際に行う行動になっていませんでした。そのため、「実際にやるべき行動」が気になってしまいストレスになっていたようです。
安心できる状態
最大のポイントは、自分がかかわっていることのすべてを定期的に見直す体制を作り、行動していなくても安心できるようにすることにある。
GTDの最大のポイントは、いかに安心した状態を維持するかにかかっています。「明鏡止水」の状態です。そのためには、置かれている状況を定期的にレビューすることです。行動を起こしていないタスクがあったとしても、その状態で問題がないと分かっていればストレスにならないからです。
GTDを実践し始めて、約1ヶ月が経ちました。読んでいるときは簡単に感じるのですが、いざ実践で使用すると分からないことが多く、本書を片手に四苦八苦しています。以前より「今やるべき仕事」集中できるようになったため、視野が広がってきたように感じています。本書なしで実践できるように継続していきたいです。ちなみに私は、Evernote を利用してGTDシステムを構築しています。1ヶ月試してみて非常に相性のよいと感じました。
はじめてのGTD ストレスフリーの整理術
デビッド・アレン
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